エゼキエル書30-32 ; Ⅰペテロ4

エゼキエル書

第30章

30:1主の言葉がわたしに臨んだ、30:2「人の子よ、預言して言え、主なる神はこう言われる、
嘆け、その日はわざわいだ。
30:3その日は近い、主の日は近い。
これは雲の日、異邦人の滅びの時である。
30:4つるぎがエジプトに臨む。
エジプトで殺される者の倒れる時、
エチオピヤには苦しみがあり、
その財宝は奪い去られ、その基は破られる。30:5エチオピヤ、プテ、ルデ、アラビヤ、リビヤおよび同盟国の人々は、彼らと共につるぎに倒れる。
30:6主はこう言われる、
エジプトを助ける者は倒れ、
その誇る力はうせる。
ミグドルからスエネまで、
人々はつるぎによってそのうちに倒れると
主なる神が言われる。
30:7それは荒れて、荒れはてた国々のうちにあり、
その町々は荒れた町々のうちにある。
30:8わたしがエジプトに火を送り、
これを助ける者が皆滅びる時、
彼らはわたしが主であることを知る。
30:9その日、早足の使者がわたしから出て、何事も知らぬエチオピヤびとを恐れさせる。そしてかのエジプトの滅びの日に、彼らに苦しみが来る。見よ、これはかならず来る。
30:10主なる神はこう言われる、
わたしはバビロンの王ネブカデレザルの手によって
エジプトの富を滅ぼす。
30:11彼と彼に従うその民、すなわち国民のうちの
最も恐るべき者がきて、その地を滅ぼす。
彼らはつるぎを抜いて、エジプトを攻め、
殺した者を国に満たす。
30:12わたしはナイル川をからし、
その国を悪しき者の手に売り、
異邦人の手によって国とその中のものとを荒す。
主なるわたしはこれを言った。
30:13主なる神はこう言われる、
わたしは偶像をこわし、メンピスで偶像を滅ぼす。
エジプトの国には、もはや君たる者がなくなる。
わたしはエジプトの国に恐れを与える。
30:14わたしはパテロスを荒し、
ゾアンに火を放ち、
テーベにさばきをおこない、
30:15わたしの怒りを、
エジプトの要害であるペルシゥムに注ぎ、
テーベの群衆を断ち、
30:16エジプトに火を下す。
ペルシゥムはいたく苦しみ、
テーベは打ち破られ、
その城壁は破壊され、
30:17オンとピベセテの若者はつるぎに倒れ、
女たちは捕え移される。
30:18わたしがエジプトの支配を砕く時、
テパネスでは日は暗くなり、
その誇る力は絶え、
雲はこれをおおい、
その娘たちは捕え移される。
30:19このようにわたしはエジプトにさばきを行う。
そのとき彼らはわたしが主であることを知る」。
30:20第十一年の一月七日に主の言葉がわたしに臨んだ、30:21「人の子よ、わたしはエジプトの王パロの腕を折った。見よ、これは包まれず、いやされず、ほうたいをも施されない。それは強くなって、つるぎを執ることができない。30:22それゆえ、主なる神はこう言われる、見よ、わたしはエジプトの王パロを攻め、その強い腕と、折れた腕とを共に折り、その手からつるぎを落させる。30:23わたしはエジプトびとを、もろもろの国民の中に散らし、国々に散らす。30:24わたしはバビロンの王の腕を強くし、わたしのつるぎを、その手に与える。しかしわたしはパロの腕を折るゆえ、彼は深手を負った者のように、彼の前にうめく。30:25わたしがバビロンの王の腕を強くし、パロの腕がたれる時、彼らはわたしが主であることを知る。わたしがわたしのつるぎを、バビロンの王に授け、これをエジプトの国に向かって伸べさせ、30:26わたしがエジプトびとを、もろもろの国民の中に散らし、国々に散らす時、彼らはわたしが主であることを知る」。

第31章

31:1第十一年の三月一日に主の言葉がわたしに臨んだ、31:2「人の子よ、エジプトの王パロと、その民衆とに言え、
あなたはその大いなること、だれに似ているか。
31:3見よ、わたしはあなたを
レバノンの香柏のようにする。
麗しき枝と森の陰があり、たけが高く、
その頂は雲の中にある。
31:4水はこれを育て、
大水がこれを高くする。
その川々はその植えた所をめぐって流れ、
その流れを野のすべての木に送る。
31:5これによってそのたけは、
野のすべての木よりも高くなり、
その育つとき多くの水のために
枝葉は茂り、枝は伸び、
31:6その枝葉に空のすべての鳥が、巣をつくり、
その枝の下に野のすべての獣は子を生み、
その陰にもろもろの国民は住む。
31:7これはその大きなことと、
その枝の長いことによって美しかった。
その根を多くの水に、おろしていたからである。
31:8神の園の香柏も、これと競うことはできない。
もみの木もその枝葉に及ばない。
けやきもその枝と比べられない。
神の園のすべての木も、その麗しきこと、
これに比すべきものはない。
31:9わたしはその枝を多くして、これを美しくした。
神の園にあるエデンの木は皆
これをうらやんだ。
31:10それゆえ、主なる神はこう言われる、これは、たけが高くなり、その頂を雲の中におき、その心が高ぶりおごるゆえ、31:11わたしはこれを、もろもろの国民の力ある者の手に渡す。彼はこれに対してその悪のために正しい処置をとる。わたしはこれを追い出した。31:12もろもろの国民の最も恐れている異邦人はこれを切り倒して捨てる。その枝はもろもろの山と、すべての谷とに落ち、その枝葉は砕けて、地のすべての流れにあり、地のすべての民は、その陰を離れて、これを捨てる。31:13その倒れた所に、空のもろもろの鳥は住み、その枝の上に、野のもろもろの獣はいる。31:14これは水のほとりのすべての木が、その高さのために誇ることなく、その頂を雲の中におくことなく、水に潤う木が、みずから高ぶり立つことのないためである。これらは皆、死に渡され、下の国に入り、穴に下る者と共に他の人々のうちにいる。
31:15主なる神はこう言われる、これが陰府に下る日にわたしが淵をこれがために悲しませ、その川々をせきとめるので、大水はとどまる。わたしはレバノンを、これがために嘆かせ、野のすべての木を、これがために衰えさせる。31:16わたしがこれを穴に下る者と共に陰府に落す時、もろもろの国民をその落ちる響きのために、打ち震えさせる。そしてエデンのすべての木、レバノンのすぐれて美しいもの、すべて水に潤うものは、下の国で慰められる。31:17彼らもこれと共に陰府に下り、つるぎで殺された者のところに至る。まことにもろもろの国民のうちで、その陰に住んだ者も滅びる。31:18エデンの木のうちで、その栄えと大いなることで、あなたはどれに似ているのか。あなたはこのように、エデンの木と共に、下の国に落され、つるぎで殺された者と共に、割礼を受けない者のうちに住む。
これがパロとその民衆であると、主なる神は言われる」。

第32章

32:1第十二年の十二月一日に、主の言葉がわたしに臨んだ、32:2「人の子よ、エジプトの王パロのために、悲しみの歌をのべて、これに言え、
あなたは自分をもろもろの国民のうちの
ししであると考えているが、
あなたは海の中の龍のような者である。
あなたは川の中に、はね起き、
足で水をかきまぜ、川を濁す。
32:3主なる神はこう言われる、
わたしは多くの民の集団をもって、
わたしの網をあなたに投げかけ、
あなたを網で引きあげる。
32:4わたしはあなたを地に投げ捨て、
野の面に投げうち、
空のすべての鳥をあなたの上にとまらせ、
全地の獣にあなたを与えて飽かせる。
32:5わたしはあなたの肉を山々に捨て、
あなたの死体で谷を満たす。
32:6わたしはあなたの流れる血で、
地を潤し、山々にまで及ぼす。
谷川はあなたの死体で満ちる。
32:7わたしはあなたを滅ぼす時、
空をおおい、星を暗くし、
雲で日をおおい、月に光を放たせない。
32:8わたしは空の輝く光を、
ことごとくあなたの上に暗くし、
あなたの国をやみとすると
主なる神は言う。
32:9わたしはもろもろの国民、あなたの知らない国々の中に、あなたを捕え移す時、多くの民の心を痛ませる。32:10わたしはあなたについて、多くの民を驚かせる。その王たちは、わたしがわたしのつるぎを、彼らの前に振るう時、あなたの事でおののく。あなたの倒れる日には、彼らはおのおの自分の命を思って、絶えず打ち震える。32:11主なる神はこう言われる、バビロンの王のつるぎはあなたに臨む。32:12わたしはあなたの民衆を勇士のつるぎに倒れさせる。彼らは皆、もろもろの国民の中で、最も恐れられている者たちである。
彼らはエジプトの誇を断つ、
エジプトの民衆は皆滅ぼされる。
32:13わたしはその家畜をことごとく、
多くの水のかたわらから滅ぼす。
人の足は再びこれを濁さず、
家畜のひずめもこれを乱さない。
32:14その時わたしはその水を清くし、
その川々を油のように流れさせると、
主なる神は言う。
32:15わたしはエジプトの国を荒し、
その国に満ちるものが、ことごとく取り去られる時、
わたしがその中に住む者をことごとく撃つ時、
彼らはわたしが主であることを知る。32:16これは悲しみの歌である。人々はこれを歌い、もろもろの国の娘たちはこれを歌う。すなわちエジプトと、そのすべての民衆とのために、これを歌うのであると、主なる神は言われる」。
32:17第十二年の一月十五日に、主の言葉がわたしに臨んだ、32:18「人の子よ、エジプトの民衆のために嘆き、これと大いなる国々の娘らとを、下の国に投げ下し、穴に下った者のところに至らせよ。
32:19『あなたの美はだれにまさっているか。
下って、割礼を受けない者と共に伏せよ』。32:20彼らはつるぎに殺される者のうちに倒れる。その民衆はこれと共に伏せる。32:21勇士の首領はその助け手と共に、陰府の中から彼らに言う、『割礼を受けない者、つるぎに殺された者は下って伏している』と。
32:22アッスリヤとその仲間とはその所におり、その墓はこれを囲む。彼らはみな殺された者、またつるぎに倒れた者である。32:23彼らの墓は穴の奥に設けられ、その仲間はその墓の周囲にあり、これはみな殺された者、つるぎに倒れた者、生ける者の地に恐れを起した者である。
32:24その所にエラムがおり、その民衆は皆、その墓の周囲におる。彼らはみな殺された者、つるぎに倒れた者、割礼を受けないで、下の国に下った者、生ける者の地に、恐れを起した者で、穴に下る者と共に、恥を負うのである。32:25彼らはそのすべての民衆と共に、殺された者の中に床を置き、その墓はこれを囲む。これは皆、割礼を受けない者、つるぎに殺された者、生ける者の地に恐れを起した者で、穴に下る者と共に恥を負う。彼らは殺された者の中に置かれている。
32:26その所にメセクとトバル、およびすべての民衆がおる。その墓はこれを囲む。彼らは皆、割礼を受けない者で、つるぎで殺された者である。生ける者の地に恐れを起したからである。32:27彼らは昔の倒れた勇士と共に伏さない。これらの勇士は、武具を持って陰府に下り、つるぎをまくらとし、その盾は骨の上にある。これは勇士の恐れが、生ける者の地にあったからである。32:28あなたは割礼を受けない者のうちに、つるぎで殺された者と共に横たわる。
32:29その所にエドムとその王たちと、そのすべての君たちがおる。彼らはその力を持つにもかかわらず、かのつるぎで殺された者と共に横たえられ、割礼を受けない者および穴に下る者と共に伏している。
32:30その所に北の君たち、およびシドンびとが皆おる。彼らは自分の力によって恐れを起したので、殺された者と共に恥を受けて、下って行った者である。彼らはつるぎで殺された者と共に、割礼を受けずに伏し、穴に下る者と共に恥を負う。
32:31パロは彼らを見る時、そのすべての民衆について慰められる。パロとそのすべての軍勢とは、つるぎで殺されると、主なる神は言われる。32:32彼は生ける者の国に恐れを広げた。それゆえ、パロとすべての民衆とは、割礼を受けない者のうちにあって、つるぎで殺された者と共に伏すと、主なる神は言われる」。


Ⅰペテロ

第4章

4:1このように、キリストは肉において苦しまれたのであるから、あなたがたも同じ覚悟で心の武装をしなさい。肉において苦しんだ人は、それによって罪からのがれたのである。4:2それは、肉における残りの生涯を、もはや人間の欲情によらず、神の御旨によって過ごすためである。4:3過ぎ去った時代には、あなたがたは、異邦人の好みにまかせて、好色、欲情、酔酒、宴楽、暴飲、気ままな偶像礼拝などにふけってきたが、もうそれで十分であろう。4:4今はあなたがたが、そうした度を過ごした乱行に加わらないので、彼らは驚きあやしみ、かつ、ののしっている。4:5彼らは、やがて生ける者と死ねる者とをさばくかたに、申し開きをしなくてはならない。4:6死人にさえ福音が宣べ伝えられたのは、彼らは肉においては人間としてさばきを受けるが、霊においては神に従って生きるようになるためである。
4:7万物の終りが近づいている。だから、心を確かにし、身を慎んで、努めて祈りなさい。4:8何よりもまず、互の愛を熱く保ちなさい。愛は多くの罪をおおうものである。4:9不平を言わずに、互にもてなし合いなさい。4:10あなたがたは、それぞれ賜物をいただいているのだから、神のさまざまな恵みの良き管理人として、それをお互のために役立てるべきである。4:11語る者は、神の御言を語る者にふさわしく語り、奉仕する者は、神から賜わる力による者にふさわしく奉仕すべきである。それは、すべてのことにおいてイエス・キリストによって、神があがめられるためである。栄光と力とが世々限りなく、彼にあるように、アァメン。
4:12愛する者たちよ。あなたがたを試みるために降りかかって来る火のような試錬を、何か思いがけないことが起ったかのように驚きあやしむことなく、4:13むしろ、キリストの苦しみにあずかればあずかるほど、喜ぶがよい。それは、キリストの栄光が現れる際に、よろこびにあふれるためである。4:14キリストの名のためにそしられるなら、あなたがたはさいわいである。その時には、栄光の霊、神の霊が、あなたがたに宿るからである。4:15あなたがたのうち、だれも、人殺し、盗人、悪を行う者、あるいは、他人に干渉する者として苦しみに会うことのないようにしなさい。4:16しかし、クリスチャンとして苦しみを受けるのであれば、恥じることはない。かえって、この名によって神をあがめなさい。4:17さばきが神の家から始められる時がきた。それが、わたしたちからまず始められるとしたら、神の福音に従わない人々の行く末は、どんなであろうか。4:18また義人でさえ、かろうじて救われるのだとすれば、不信なる者や罪人は、どうなるであろうか。4:19だから、神の御旨に従って苦しみを受ける人々は、善をおこない、そして、真実であられる創造者に、自分のたましいをゆだねるがよい。


Top